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感想。

 投稿者:  投稿日:2011年 8月 8日(月)21時30分49秒
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  「3月のライオン」6巻


【あらすじ】(Wikipediaより)
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東京の下町に1人で暮らす17歳の少年・桐山零。

彼は幼い頃に事故で家族を失い、心に深い傷を負ったまま、将棋のプロ棋士として孤独な生活を送っていた。

そんな零の前に現れたあかり・ひなた・モモの3姉妹。

彼女たちとの交流を深めていくうち、零は失っていたものを少しずつ取り戻していく…。

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6巻では零や二階堂の臨む新人王戦と、友達をかばって自分がいじめられるようになってしまったひなと周りの葛藤を軸に話は進みます。


装丁のオビに「戦いの第6巻」とあります。

これまで自分には将棋しかないと思っていた零が、おそらく初めて誰かの為に将棋を指す。

ひなを守る為の「力」が欲しい、そして病身を燃やすかのように戦い抜いて敗れたライバル二階堂の為にも「勝ちたい」。

不幸な境遇の中、いつも自分の事で精一杯、他人の優しさや寂しさに気がつくことが出来なかった零がそれらに気づき、それらを抱えて新人王戦決勝戦に挑む。

まさに3月のライオン版「破」でした。

将棋にすがりつくために戦ってきたと言いながらも、「潔さ」と「投げやり」を混同してしまうような激情を秘めている零が、二階堂のアドバイスを思い出し、打ちかけた「角」を静かに「歩」に持ち替える。

そしてその結果は…。


何度も何度も読み返しました。

それどころか1巻に戻ってまた読み返しました。

とにかく詰まっている情報量が多く、密度が濃く、登場人物の心情が痛いのです。

作者の高度な技術と思いとが、ギリギリのバランスで融合し表出している稀有な作品だと思います。

あれこれ色んな賞を取るのも当然です。

繰り返しですが、これはお薦めですよ。
 
 
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